2016年4月12日火曜日

お経のようなプレゼンテーションの後で

これはなんだろうと。

取っている授業の一つに、マーケティングダイレクターがいろんな会社からきて好き勝手喋って帰る授業がある。(授業というか、Speaker Seriesと呼ばれるもので、その名の通りこちらは聞いて質問するだけである)マーケティングの人だったらプレゼンうまいだろうし学ぶことありそう、かつ積極的に質問する練習に取ってみよう、と気軽に取った授業の一つだった。

まあ予想通り、プレゼンはうまい人が多いかも。ただ学びはそこよりも色々人生の教訓だったりする。それなりの修羅場をくぐってきた人々なので、たまに鉛のような玉を投げてくることがある。「誰かと対峙する前に、それって本当に正しいと思って言おうとしているのか、自分に対するエゴなのかをちゃんと考えた方がいい」、ってもはやマーケティングとか関係ない。期待した通り、質問も色々できるし、ディスカッションに切り口を与える(ということを少なくとも考える)という意味ではとっても勉強になる

ところが、前回のスピーカーでおかしな出来事が起こった。なんと、話が全く頭に入ってこない。「いかん、集中しなければ、質問できひんくなる。。。」と思って自分を授業の中に引き戻そうとするも、意識がふうっ。。。と飛んでいく。一切頭に入ってこない。別にプレゼンが下手かというとそうではない。疲れているのかなーと思いながら、一生懸命目の前のスピーカーを食い入るように見つめるが、尋常じゃないくらい一切頭に入ってこない。

ここにきて、「はて。。。」と思い直した。これって私が悪いのか?一回彼が話していることを聞くのをやめて、「プレゼンテーション」という商品として、じい。。。と彼を観察してみた。そこで、どうして自分が集中できないのかわかってきた


1)スライドがシンプル(すぎ)
彼のスライドは、非常にシンプルで、真っ白なスライドに一行、お経みたいな何かが書いてあった。(Integrate sales and marketing みたいな) 別にそれ自体は別に悪くないし、そういうスタイルもあるかと思うが、何が話されるかわからない状況でいきなりこれがくると、「何の話??」となる。繰り返すが、これがオーディエンスを引き込む手法の一つにもなり得るので、まあこれはそこまで深刻ではない

2) 何がポイントかわからない抑揚
これや、これ。彼はよどみなく自信たっぷりに話すんだけど、声に抑揚がない。ポーズ(静止)もない。したがって、結局何が大切なのか、がわからない。そして、1)との相乗効果でこれが今までにみたことのない効果を発揮した。まず、何が話されるかわからない状況で、かつ何が大切なのか何を強調したいのかがわからない、ので結局「なんだったんだ??」となってしまい、気づいたら次のページのお経を読まされていた。

これって、結局なんだったのかわからなかったプレゼンよりも、よっぽど大事なラーニングやろなと思った。シンプルなスライドは、それを補うプレゼンテーションで初めて本来の威力を発揮する。もしくは逆も然り、スライドが補う威力を、プレゼンテイターは軽んじてはいけない。

一応、クラスメートからも一切質問が出なかったことから、「はて。。。」となっていたのは私だけではないことを言っておこう。しかも、彼ほど偉くなってしまったら、「あのさー」と指摘してくれる人もいないんだろうな







0 件のコメント:

コメントを投稿