クラブのPresidentなんかをやっていると、いろんなことを学ぶ。とくに、People Managementの面で学ぶことは多い。いろんな人からあれはこうしたらとかこれをこうしたらとかリクエストが集まって来るし、違う意見を持ってる人はもちろんいるし(全員を幸せにはできない、というのが前提)扱っている人々の能力にも違いがある。そこにはいろいろ衝突があって、「まじふざけんなよ馬鹿野郎」と思う瞬間は結構あるのだが、そこを含めて自分のコントロールを学んでいる気がする。まだ発展途上だが。
特に今日、その一つがあった。私の一つ下のVPの一人が、どうしても本来やるべき仕事をしない。私はというとやきもきしていて、「がー自分でやった方が早い」というマインドになりかけていたが、「いかん。。それするとすぐになんでも自分でするようになる」と自分を戒める(そこは前より進歩)。なるべく彼女に委ね、彼女の裁量権を維持したままで、最低限の指示だけ出して、煮えたぎる気持ちでことが進むのを待っていた。だが、ちょっと我慢できないくらい遅い。自分だったら1時間でできることに、2週間掛かっている。いよいよやばいなとなった時に、「ちょっと座って話しよう」と持ちかけた。彼女も何かやばいのはわかっていて、緊張した面持ちで会いに来た。怒り心頭になる気持ちをぐぐっと堪え、決して彼女を責めるな、責めるな、と何回も心の中で自分に説き、「どうすればやりやすい?」と尋ねてみた。
そこで出てきた彼女からの不満と言ったら。。待ってましたとばかりにぶわーと出てきた。それに対して、「甘えたこというな!わからなかったら自分から聞け!あって話したいなら自分から言え!」と思うスパルタな私と、「まあ、確かに任せすぎたかもね。」と冷静に反省する自分とがせめぎ合っていた。多分昔の私なら彼女の言ったことは言語道断だった。自分が任されたことは自分で責任を持って、必要と思う助けは自分で得ようとするのが常識であり、それをいかに効果的にするかも自分の責任だ。それができないなら言われたことを右から左にこなす機械である。しかしながら、人には違うレベルの問題解決能力があって、自分がこうあるべきを彼女に求めるのは少し勝手だった。彼女の能力と、性格と、どうしたら安心して仕事ができるのかを、リーダーとして判断すべきだった。人は時に、1から10まで知ったほうが落ち着いて仕事ができて、時にばくっと任されたほうがわくわくする。自分が後者だからって、みーんなそうでしょ!と判断するのは勝手だった。
やっぱり自分は人にも自分にもまだ厳しいよね、いやーまだまだだな、と思いつつ、今回は冷静に自分を判断している自分を議論中に感じた。若干怒りが暴走しそうになった時もあったが、そこはぐっと自分を引き止め(怒りを全て言葉にしない。こうあるべきという正論をぶつけない)、その感情に蓋をして、前に進むために必要な議論に集中した。ただ、早急に答えを求めすぎた感もあって、もうちょっと落ち着いて彼女の膿を先に全部出したほうがよかったかもしれない。それこそ「もうない」と彼女が思うまで、好き放題言わせてよかったかもな。そこはまだ自分の未熟さもあって、「これ以上意味ない」と私が思った時点で止めてしまった。言っているうちに思考が整理されることは自分の経験からも知っているので、意識的に喋らせるということを、もっとできるようにならないといけない。それは今後の課題かな。
なんにせよ、貴重な機会だった。いろんな人をManageするようになるのは、きっと遠くない。その時に、犯してはいけない間違いを、先にできたということで、感謝しておこう