2016年10月18日火曜日

Negotiationの授業にて、自分を学ぶ旅

 MBAの授業っぽい授業の一つにNegotiationという授業がある。言葉の通り、交渉術に関して学ぶ授業だ。「交渉」と聞くとぐっと身構えてしまうし、そもそもそれが好きな人はあんまりいない、と思う。でもそれも含めて、交渉に関して学ぶ。「宇宙科学ではないのだ」と先生が言うように、こつとか、心構えとか、学ぶことが多い。

でもまあ難しいよね。特に最初のほうの授業はひどかった。まず、衝突が嫌いという自分の性格をよくよく学んだ。相手が求めてくる価格なり条件なりで、自分がある程度満足できるならそれ以上行こうとはそうそう思わない。また、相手との見解と自分の見解が違うと、多分うちがとんでもないことを言ってるな、と自動的に思っている。結果として、相手にコテンパンにやられていっつも下位10%という状態が続いていた。しかも、相手が得た価値と私の得た価値を合計すると、他のペアに劣る(=二人で協力して価値の最大化ができていない)という救いようのない状態である。まあ人間なので、結構凹む。

でも、毎週とぼとぼと家に帰っていく中で、やり方は少しずつ変わってきた。まず、準備をしっかりするようになった。その際に、いくつかシナリオを準備しておく。価格を妥協するなら、こっちの条件は譲れないとか。また、リミットも作っておく。ここまでなら妥協できるけど、これ以上は無理、と、相手が提示する条件に対して素早く対応できるようにしておく。また自分の論点はどこなのかを整理して(=どのようなカードをどの順番で出すのか)、相手に反対されてもすぐに別の手を見せることをやめ、反対された瞬間に会話することを怖がらないように注意した。そしてその上にあるのは、なによりの「自信」。準備がしっかりできていると、自分はふざけたこといってないぞと、もうちょっと胸を張っていうことができる。

そうしていると、結果もだんだん変わってきた。まず、自分は下位でなくなってきた。かつ、以前やりがちだった「どうしよかなあ。。」という議論中のなぞの空白がなくなった。それが原因で自信がないように見えることも少なくなった(はず)。相手が準備不足だったということももちろんあるが、それも含めて、自分のペースで会話ができるようになってきた。特に今日は、相手がかなり強気で始めてきたのにもかかわらず、最終的には完全にこっちのペースで進めることができた。決め手は、シナリオを事前に作っておいて、それに対してしっかりとしたストーリーをつくり、相手が反対したからって簡単に諦めなかったこと。アメリカ人の男性相手(=怖い、英語早い)にここまでできるようになったのは、ちょっと褒めてあげてもいい。

交渉していること自体が、自分の性格上少しストレッチである。でもその上で、交渉に向かう心構えみたいなことを学べること、かつ、交渉という事象をかなり客観的に見る機会があるのは、かなりありがたいと思う。もう数回残っているので、この先またコテンパンにされても、めげずに学んで帰ろう


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