2016年2月25日木曜日

実験的リーダーシップ:リーダーが取るべきでないリスクとコスト

ものすごい大衝突がありました

というか、途中からは我に返って実験的に観察した。小さいことに執拗にこだわる感情的な人に対して、正しいと思うことを論理立てて説明しようとした時に、どういう反応が返ってくるのか。

結果、「この議論は無駄だ!」と叫び、話を決して最後まで聞かず、議論を組み立てるということは一切起こらず、「なぜ分かってくれないのだ!!!」と同じ論点を怒鳴り続けるという結果になった。私の英語のせいも多少あるにしろ、それでもなかなか前職では議論の途中で叫び出す人はいなかったなあなどと懐古的に思いふけりながら、なかなか面白い経験だったと思う。この人がプロフェッショナルという観点からみてどうとか、リーダとしてどうとか、正直ちょっといらっとしたということはさておき。。こういう場面に直面した際に、どういう対応をこちらがすべきというのは、考えるに値するなと思ったので、ラーニングを書き出しておくことにする。

1)相手にこちらのInterestを誤解させない
まず出方がまずかった。相手が信じる私の興味(=なぜこういう議論を持ち出しているのか)は、私本人からみて事的外れであったのだけど、その誤解を100%解く前に議論に入ったのはまずかった。感情的である人程、懐疑心が圧倒的な負のエネルギーになることはまちがいなく、そのインパクトを過小評価したのは私に非があっただろう

2)相手にTemperを合わせない
まず感情的な相手程ボリュームが物理的にでかくなるので、それに合わせてしまいがち(途中からしまった あーと思っていた。調節した際にはもう手遅れという不手際。。)しかも感情的な人程、自分のボリュームに相乗効果でさらに興奮しがちだと改めて確認した。加えて、こちらもそのモードに引きずられることで、「自分を抑え込む」ことに80%くらいのエネルギーを使ってしまい、本来エネルギーを使うべき「問題解決」にエネルギーが十分いかないという、結構痛いミス。こういったケアレスミスは早く対処できるようにならないと、感情的な社長と話しでもする非には血で血を洗う戦いになりかねない

3)場所時間を選ぶ
これもまずかった。まず相手が最初相当いやーなムードだったことも良くなかったなと思う。こればかりはことの重大性緊急性とのトレードオフだが、避けれるリスクの一つでもある。クライアントハンドリングでは気をつけていた要素ではあるのだけど、やたら面の皮がフレンドリーなアメリカ人はそのジャッジが相当難しい。これは、経験でもうちょっと上手くなりたい

4)子どもにならない
これはどちらかというとここからのアクションかなと思う。昔の私なら「あ、じゃあいいっす。」といってすーっとフェイドアウトしたところだが、実際のビジネスでは衝突があったり気に入らないことがあるたびに辞職しては職がいくつあっても足りないだろう。相手に合わせて子どもになる必要はないし、どちらかというと実験的にあそこまで爆発した人が次の日どういうアクションを取るのかはちょっと興味がある。相手が引き続き感情的になって「解雇だ!」となっても、学生で特に失うものもないのでそれはそれで良いと思う。冷静になれば、失うものは相手の方が多いのがわかっているのもある。何もアクションを起こしてこなかったとすると、リーダーとしてはその程度(何様笑)ということなので、これはこれでいい

これらが上手くいっていたら、議論の方向は違っていたかなと、もう一度改めて考えてみる。完全には違わなかったかもしれないけど、感覚的には50%くらいの確率でもうちょっと建設的な議論にもっていけたのではないかというガッツフィーリング

一方で、自分がリーダーになるときはこういうリーダーになってはいけない、ということの再確認もできた。少なくとも、10こ自主的にやろうと思っていた事のうち、8こは「もうやんなーい」と瞬間的風速的に思った。自分がリーダーという立場になったとき、部下にはそういう判断をして欲しくないし、リーダーが感情的になったとき失うものの大きさを、自分がリーダとしてのリスクを取らずして知る事ができた。そういえば、一人とってもうまの合わなかったマネジャーは非常に感情的な人だったなと思い出す


こういった実験的環境で貴重な経験ができたことに一旦感謝しよう。ただ、これを抜きにしてもこれは来年しないな。来年もしてたらおかしくてお腹よじれちゃう

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