2015年10月23日金曜日

自信と自信過剰の境目

早くも来週から新しい学期が始まる。なんか、こういう暴風雨的感じで2年間すぎると思うと若干びびる。

ほっとくと怠けるから、来学期の目標を決めておこう。

・遠慮せずにリーダーシップを取る
議論がカオスになる、ってこういうことか。とある意味初めて体験した気がする。クラスメートはみんな頭がいいし、優秀なんだけど、物事を考えるプロセスがみんな違う。ものすごいフィーリングをぶち込んでくる人もいれば、緻密過ぎるピラミッドを底から 積み建てる人もいる。うちは多分どっちにも振り切れていないから、たまに「そういう風に世界を見れたら面白いやろうな」と思うこともある。うちは毎回「いやそもそもさ」と言ってしまうある意味空気読めない奴だった。でもそれでプロジェクトが前に進むならいいとするか、やっぱり主導権をある程度チームに委ねたほうがいいのか、あんまりbossing aroundな奴やなと思われるんも嫌やし、なんだかなあと悩む。でも、学期終わりのチーム匿名フィードバックで、「いつも議論を進めてくれてありがとう」というコメントをもらった。そうか、こういう価値の出し方は、ありなんやな。とちょっと自信をもらった気がした。来学期は、もうちょっと遠慮せずに、正しいと思うことを試してみよう。

・リスクをとることで存在感を残す
上とかぶっとるやん!と以前の上司に突っ込まれそうやな。はいはい、かぶってますよ。根からのリスク回避型やから、「今回はやめとこ」となってしまうことが多々ある。授業中に「あっっ。。」となった時しかり、課外活動で「Come join us! It’ll be fun!」と言われた時しかり、ビジネスネットワーキングで「連絡先知りたい。。。」と思った時しかり。。あげたらきりがない。特に後半はやや惰性で走っていた記憶がある。これはあかん。あの日本人な!と一番に浮かぶくらいにならないとあかんやろ。

・受け入れられる器をつくる
知らん間に以前の会社のものさし使っとるな、と思うことが多い。頭でわかってても、どうしても。この人はxxできるひとやな、とか、この人はxxな人かも、っていうxxは、会社で慣れ親しんだ言葉であることが多い。それが完全に悪かというとそうではないんやけど、知らない間に人を評価している自分に気がついてぞっとする。ここは賛否両論あるやろうけど、私ははっきりと、そういう人になりたくないと感じる。ここからは完全に感覚ベースやけど、人ってこれ以外にいっぱい側面があるはずで、そこを見る筋肉が圧倒的に弱い気がする。自信と自信過剰の境目が知りたい。その境を行ったり来たりして、悶絶している。そして、こればっかりは「明日からこうしよう!」としてできるものでもないな。ただ、そういう自分に喝を入れることはできるか

意識することで行動が変わるというのは経験から知っている。だからこそ、はっきりと宣言してしまおう。来学期も頑張る

2015年10月20日火曜日

アメリカのコンタクトレンズからみる病院事情

衝撃的な事実に気づく。

「コンタクトレンズが足りひん・・・」

慌ててネットで調べてみると、アメリカではコンタクトレンズはネットでひょいと買えないらしい。眼科医の処方箋が必要だとか。日本だと楽天でひょいと買えたのに。。

仕方なく学校の保険が使える眼科に電話をかけてみると、検査に100ドル程度かかることが判明。しかもそのうち謎の「フィッティング代金」なるものが30~70ドル。なんでこんなに高いねん・・?しかもコンタクトの種類によるって何事?歯医者の時もそうやったけど、アメリカの医療制度なんかおかしい。もしくは日本が安すぎるんか。ぜったいふっかけられてると思って電話先で戦闘モードになってると、保険でコンタクトレンズ代金が120ドル(年間)保証されるらしいと聞き、平常心を取り戻す。コンタクトは完全に医療機器という考え方なんやな。きっと。また、予約も来週までいっぱいとのこと。日本やったらふらっと立ち寄ればすぐ診てもらえたのに。。。しばらくメガネ生活を強いられることになりそう。

アメリカでお金がない人は、本当に病気になったら大変やろうなあと思った。歯が欠けたり、コンタクトが必要だったりという些細なことでさえこんなに時間とお金がかかるのに、ましてや大変な病気にかかったり怪我をしたらどうするんやろう。

バークレーで良く見るホームレスのうち、病気になったりして破産した人も多いんだと聞いた。低所得で働いていてあまり蓄えのない人が、病気になったり怪我をしたりして入院したり治療を受けると、一気に破産してしまうらしい。特にベイエリアは家賃が高いから、家賃が払えなくて路上生活になってしまうんだと。

オバマさんが頑張ってみんな保険に入るように勧めているらしいけど、そんなことで根本的に解決する問題なんやろうか。



2015年10月16日金曜日

期末試験

あっという間に始まりました期末試験。

特に一年生の前期はさらに2パートに分かれていて、1教科7週間という短さ。あっという間に期末までたどり着いてしまった。前期はこうやって、ビジネスの基礎に関してぐわっと勉強する。しかも、そこに中間テストとグループプロジェクトまで入れるんだから、変態的に忙しかった。でもその内容の濃さってすごかった。

例えば、仮にも経済学部出身やけど、経済に関して何にも知らんかったな、と感じた。特にここで履修したミクロ経済は私の物の見方を変えてくれた。その中でも「sunk cost should not affect your decision making」って、簡単やけどすごい概念やと思う。多くの場合、今まで投資したお金や時間が多いほど、それをやり遂げたいと思うし、やめるともったいないと思ってしまう。だけど、本来払ってしまった物は意思決定に影響すべきではなく、むしろ正しい価値はその時点における期待値計算によって導かれるべき、という私にとっては破壊的概念だった。(例えば、ある国が他の国と戦争する時に、すでに何人の兵士を犠牲にしたかに基づいて「引くに引けない」意思決定するのではなく、今生き残っている兵士と相手の兵士をまっとうに比較して、継続か否かの意思決定をすべき。死亡した兵士は残念ながらsunk costなので、意思決定には一ミリも影響してはいけない)どれだけ多くの企業が「引くに引けない」意思決定をしているんだろう。それに対して、私はどれほど胸を張って「それ間違ってるで」って言えるんかなあ。。

他にも、京都大学で死ぬほど勉強した統計学は、実際それをビジネスでどのように使うのかは教えてくれなかった。ここでたった7週間しか勉強しなかった統計学は、すでに「統計的観点から何が重要なのか(what is the critical question?)」「データに基づいて、どこまで確実に(自信を持って)ポジションをとるべきか」といった、実際の運用を叩き込んでくれた。いままでどれだけふわふわした議論をしてきたのかと、ちょっと恥ずかしくなるくらいに。

特にこのミクロと統計の先生は素晴らしかった。授業の質という意味ではさすが、という感じで結構満足していたけど、また先生の評価システムが結構厳しいのも、そういった質を担保するシステムなんやろうな。

2015年10月7日水曜日

なんで?とかしれっと聞かないこと

ちょっとめげた。

こちらの勉強はスタディチームというグループに基づいて行われることが多い。チームメイトはアメリカ人3人、チリ人と私。とってもいいチームなんだけど、今まで会社で慣れた仕事のやり方と違うグループワークにイライラしてしまうこともしばしば。。

特に言語やそれに対する自信が足かせとなって、リーダーシップを取れないことが以前仕事でもフラストレーションになっていた。この機会になんとかせなあかん、と試行錯誤を繰り返す日々。アジェンダを設定したり、議論のファシリテーションをしたり、仕事で学んだことがとっても役に立っていると感じる一方で、苦い挫折を味わうことも多い。

特に今日のミーティングは自分の中でも反省が多かった。正直、議論が右左に行くのをボードで整理しながら、英語の議論についていくのが結構しんどかった。特に全員が方向性が見えないまま議論しているから、右左は右左でも結構大きく振れる。最終的に形にはなったけど、色々とラーニングに残しておきたいことが多かった。例えば

・ホワイトボードにはいつも空欄を残しておく
特に難しい抽象的な議論になった際に、ちょっと図表を書くことが助けになることが多い。そんなことができる遊びスペースを、議論の整理とは別に残しておくべき。議論がヒートアップするからこそ視覚的に整理して全員の合意を確認することが必要で、それをリードできるようにならないといけない

・不安を安易に見せない。authenticityとcredibilityのバランス
自分の悪い癖で、コンセプトが理解できなかったり、100%議論が理解できてないかもと思うと、途端に長い文章を落ち着いて話せなくなる癖がある。そしておそらく落ち着いて話せていない時はあんまり聞いてもらえてない。「空間を借りる=自分のエアタイムが回ってきたらそれを躊躇なく存分に活用する」ことを意識しないといけないな。チームの前で自分の不安をさらけ出すことも時には必要だけど、それは自分でコントロールできないといけない

・相手を威嚇しない。自分だったらどう聴いてほしいか
相手に意見をエラボレートしてほしい時に、「why?なんで?」と単発で聞くことが多い。コンサルでは議論の効率にも重きが置かれてて結構ありだったんだけど、多分一般的にはなしなんだろうな、と今日感じた。why do you think so? とか、can you elaborate?とか、相手が話しやすくなるような問いかけを意識しないといけない。問いかけの際の雰囲気作りも大事なんだろうな、と思った。(特にぐっと黙ってしまったチームメイトを見てちょっと申し訳なく思った。。)

なにはともあれ、めげるな、私。毎回新しい気持ちではじめるのだ。